20系アルファードに、いわゆる「ポチガー」を取り付けました。正式には「スライドドアワンプッシュオープナー」。ドアハンドルを引かなくても、スイッチを押すだけで電動スライドドアが開くようになるパーツです。
ポチガーというのは特定のメーカー名ではなく、通称です。ポチッと押すとガーッと開くから、らしい。ヤフオクやフリマアプリで複数の出品者から売られていて、僕もそこで手に入れました。子どもが自分でドアを開けられるようになるので、子育て中の家庭とはとくに相性がいいパーツだと思います。
そして僕が買ったのは、正確にはポチガーそのものではなく、その進化版として売られている「タッチガー」のほうでした。この2つの違いから先に書いておきます。
ところが、取り付けてみたら右側がほとんど反応しない。左は7〜8割の確率で開くのに、右は10回押して1〜2回。同じ手順で、同じように付けたはずなのに、です。
悩むパパ左は開くのに右だけ開かない……ってことは、俺の配線ミスだよな?
僕もそう思いました。左右で差が出るなら、原因は施工側にあるはずだと。
結論から書くと、疑っていた3つは全部ハズレでした。犯人は配線でも部品の欠品でもなく、もっと手前にありました。この記事では、僕が実際に潰していった順番と、最終的に何をしたら改善したかを、そのまま書いていきます。
ポチガーとタッチガーは何が違う?
先に正直なところを書きます。この2つの違いを説明した情報は、探してもほとんど見つかりませんでした。みんカラにもまとまった記事がない。なので以下は、実際に買って取り付けた僕が分かった範囲です。
- 押しボタンが露出している点は、どちらも同じ。機構も基本は変わらないようで、付属品にも大きな違いはなさそうでした
- 違うのは見た目と押し心地。一般にポチガーと呼ばれるものは、黒いゴムのようなボタンが後付けで生えている見た目で、運転席・助手席についているロックボタンの様な姿です。対してタッチガーはシルバーの円形。既存のスイッチとは見た目が変わります。
- 価格は倍近く違う。ポチガーはだいたい1万円前後で売られている印象ですが、僕が買ったタッチガーは両側で1.5万円でした
防水性能アップと、洗車による故障率の低下。それが『進化版』の中身だというのが、現時点での僕の理解です。違っていたら教えてください。
以下に書く「反応しない」話は、このタッチガーで起きたことです。ただ機構が同じである以上、ポチガーでも同じ症状は起こりうると思います。
症状:右は10回に1〜2回、左は7〜8回
まず、症状を数字で書いておきます。同じ日に、同じ指で、同じように押した結果です。
- 左側:10回中7〜8回は反応する
- 右側:10回中1〜2回しか反応しない
「まったく反応しない」ではなく「たまに反応する」というのが厄介なところでした。完全に沈黙しているなら断線や結線ミスを疑えばいいのですが、たまに開くということは、電気は来ているわけです。
疑った3つ、全部ハズレだった
① 芯線をねじって絶縁テープで巻いた分岐
いちばん怪しいと思っていたのが、電源を取るための分岐部分です。コネクタを使わず、芯線同士をねじり合わせて絶縁テープで巻いてありました。いわゆる「ねじり接続」です。
この方法は接触面積が安定しないので、振動で緩んだり、時間が経って酸化したりすると抵抗が増えていきます。左右で施工の締まり具合が違えば、片側だけ症状が出るのも説明がつく——そう考えました。
ところが、実際に確認してみるとこの分岐は問題ありませんでした。導通も安定していて、ここが原因ではなかった。
② 遅延ユニットが2個足りない?
次に疑ったのが部品の欠品です。付属品リストに載っていた遅延ユニットが2個、箱の中に見当たりませんでした。
これも空振りでした。別で落札していたバージョンアップユニットのほうに同梱されていたんです。欠品ではなく、僕が入っている場所を勘違いしていただけでした。
複数のセットを別々に落札している場合、部品が「どちらの箱に入っているか」は説明書に書かれていません。欠品を疑う前に、手元の箱を全部あけて並べてみたほうが早いです。
③ 配線図はオレンジ、実物は黄色
アース線の色が、付属の配線図と実物で食い違っていました。図ではオレンジ、実際に生えているのは黄色。
これは正直、作業中にかなり不安になるポイントでした。ただ、結線先そのものは合っていて、ここも症状の原因ではありませんでした。
あとで他の方の作業記録を見て分かったのですが、ポチガーの配線色が説明書と合わないのは、僕の個体だけの話ではないようです。「配線の色はあてにならないのでテスターで探した」という記録がいくつも出てきます。出品者が複数いて、ロットによって中身が違うのだと思います。色ではなく、どこに繋がる線かで判断するのが正解でした。
アースは0.5sqに引き直したうえで、既存のアースボルトに共締めするのが確実。純正でアースを取っているボルトは塗膜がすでに処理されていて導通が確保されています。自分で新しい場所に落とす場合は、塗装を削って金属面を出してください。
販売元に聞いて分かった、正しい操作
自分でできることをひと通り潰して、それでも右側は渋いまま。最終手段としてユニットを送り返して見てもらうことも考えたのですが、その前に販売元に問い合わせてみました。
返ってきた答えが、僕の思い込みを崩しました。
1. 「触れる」ではなく「押す」
このスイッチ、タッチ式と呼ばれてはいるものの、動作には一定の力が必要でした。スマホの画面のように、軽く指を添えただけでは反応しない。
僕はずっと、指先でそっと触れるように操作していました。タッチセンサーだと思い込んでいたからです。実際には、親指の腹でしっかり押し込むくらいでちょうどよかった。



「タッチ」という言葉に引っ張られて、いちばん弱い押し方をずっと試していたわけです。配線を疑う前に、押し方を疑えばよかった。
2. 反応しなかったら3秒待つ
もうひとつが、これです。反応しなかったときに、すぐ押し直さない。3秒ほど間を置いてから、もう一度押す。
開かないと、人間はどうしても連打してしまいます。僕もそうでした。でも連打すると、かえって反応しなくなる。一拍置くだけで成功率が上がりました。
この2点——しっかり押す・反応しなければ3秒待つ——を守るようにしてから、日常的に問題なく使えるようになりました。結局、ユニットを送り返すことはありませんでした。
なぜ3秒なのか(ここからは推測です)
販売元から仕組みの説明があったわけではないので、ここは僕の推測として読んでください。
スライドドアのような大きな駆動部を動かすスイッチには、たいてい連続入力を弾く仕組みが入っています。開いている最中にもう一度信号が入ると、動作が競合してしまうからです。押した直後の数秒間、次の入力を受け付けない待ち時間が設けられていると考えると、「連打すると反応しない」「3秒待つと反応する」という挙動と辻褄が合います。
あくまで推測ですが、同じ症状の人が試す価値のある仮説だと思います。
正直に書くと、左右差の理由はまだ分かっていない
ここは誤魔化さずに書いておきます。
押し方を変えたことで実用上は困らなくなりました。でも、そもそもなぜ右側だけ渋かったのか、その根本原因は特定できていません。左右で同じ押し方をしていたのに差が出ていたわけですから、ユニット個体差なのか、取り付け位置の当たり方なのか、まだ分からないままです。
これを切り分ける方法は、実はシンプルです。
左右のユニットを入れ替えて取り付ける。
症状が左に移動すればユニット側の個体差、右に残れば取り付け環境側——これで原因の半分が確定します。
僕はこれをやっていません。押し方の改善で使えるようになってしまったので、そこで止めました。もし今後また症状が出るようなら、次はここから手をつけます。
これからポチガーを取り付ける人へ、3つだけ
- まず押し方を試してから配線を疑う。しっかり押す・反応しなければ3秒待つ。内張りを剥がす前に、これを10回ずつ試したほうが早いです
- 配線図の色は現物と照らし合わせる。図と実物で色が違うことがあります。色ではなく、どこに繋がる線かで判断してください
- アースは既存共締めで。既存のアースをとっているボルトに一緒に固定しましょう。地味ですが効きます
それと、困ったら販売元に聞くこと。今回、僕が自力で潰した3つよりも、問い合わせて返ってきた2行のほうが効きました。
他の取り付け例では「洗車機のブラシが当たってドアが開いた」という報告もあります。僕自身はまだ確かめていませんが、洗車機に入れるときはドアをロックするか、スライドドアのメインスイッチを切っておくのが安全です。
実際に試して分かったことがあれば、この記事に追記します。
なお、僕が選んだタッチガーは防水性能が上がっているとのことでしたが、ポチガーは洗車で故障することがあるようです。洗車機を使う頻度が高い人は、そこも選ぶ基準になるかもしれません。
よくある質問
- そもそもポチガーって何ですか?タッチガーとは違うんですか?
-
ポチガーはスライドドアワンプッシュオープナーの通称で、特定のメーカー名ではありません。タッチガーはその進化版として売られているもので、僕が付けたのはこちらです。機構は同じようですが、防水性能が上がっていて洗車による故障が起きにくいのが違いのようです。見た目はシルバーの円形で、純正のロックボタンとは印象が変わります。価格は倍ほど(僕は両側1.5万円でした)。
- タッチ式なのに、強く押さないといけないんですか?
-
僕が使っているものは、軽く触れるだけでは反応しませんでした。親指の腹でしっかり押し込むくらいが安定します。製品によって仕様は違うと思うので、うまく反応しないときは押す強さを変えてみてください。
- 連打しても開きません。故障ですか?
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連打はむしろ逆効果でした。一度押して反応しなかったら、3秒ほど待ってからもう一度試してみてください。僕の場合はこれで実用レベルになりました。
- 左右で反応の差があるのは異常ですか?
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僕の車でも左右差がありました。原因は特定できていません。切り分けたい場合は、左右のユニットを入れ替えて取り付けると、ユニット側の問題か取り付け側の問題かが分かります。
- 配線図と実物で線の色が違います。付けても大丈夫?
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僕の場合はアース線が図でオレンジ、実物は黄色でしたが、繋ぐ先自体は合っていて問題ありませんでした。不安なときは色で判断せず、販売元に確認するのが確実です。
まとめ:配線を疑う前に、押し方を疑う
今回いちばん時間を使ったのは、配線を疑っていた時間でした。ねじり分岐、部品の欠品、配線色の食い違い——どれも「ありそう」な原因で、実際にひとつずつ確認する価値はありました。ただ、正解はそこになかった。



電装品のトラブルって、つい難しいほうから疑ってしまうんですよね。でも今回みたいに、いちばん手前に答えがあることもある。
同じ症状で悩んでいる方は、内張りを剥がす前に、まず「しっかり押す」「3秒待つ」の2つを試してみてください。それで直れば、休日が半日まるごと浮きます。
アルファードに乗り換えて実際どうだったかは、こちらにまとめています。










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